
コラム
大手 vs 地場:不動産会社の強みと限界を知る
「このまま今の会社に任せていて、ちゃんと売れるのだろうか…」
売却活動が長引いていると、ふとそんな疑問が浮かんでくることがあります。
特に、他社にすでに依頼中の方から多く寄せられるのが、「大手と地場の会社、どちらが売却に強いのか?」というご質問です。
実は、“どちらが上”という単純な話ではなく、それぞれに異なる強みと弱点があるのが現実です。
この記事では、売却中の方が冷静に見直すための視点として、「大手不動産会社」と「地域密着型(地場)不動産会社」の違いを整理してお伝えします。
▶ 大手不動産会社の強みとは?
全国に拠点を持つような大手仲介会社には、以下のような特徴があります。
- ✅ 圧倒的な集客力と信頼感:
ブランドの知名度が高いため、買主からの信頼を得やすく、自然と反響が集まりやすい傾向があります。
ポータルサイトでの上位表示や広告出稿数も豊富で、広く物件を露出させる力があります。 - ✅ 社内ネットワークによる情報共有:
グループ会社間のつながりや、社内での「買い客情報」が多いことも強みです。
とくに住み替え案件では、他店舗との連携によって早期成約につながるケースもあります。 - ✅ 担当者に対して一定の教育制度がある:
どの営業も一定レベルの知識と対応力を持っており、全体としての品質は安定しています。
▶ 大手の限界:対応の“幅”が狭くなることも
反面、大手には以下のような課題もあります。
- 担当者が“型どおり”の営業スタイルで柔軟さに欠ける
- 会社方針により、値下げ提案や広告戦略が制限される
- 囲い込み(他社との協力を控える)を避けられない場合がある
- 営業担当の異動・入れ替えが多く、継続的なフォローが不安定
特に、売却が難しい物件やスピードを重視したい方にとっては、動きが遅く感じることもあります。
▶ 地場(地域密着型)不動産会社の強みとは?
一方で、地元で営業を続ける中小の不動産会社には、以下のような強みがあります。
- ✅ 柔軟でスピード感ある対応:
「社長=営業担当」というケースもあり、判断・行動が早いのが特徴です。
価格調整や広告表現も、現場判断でスムーズに進められることが多いです。 - ✅ 地元ならではの買主ネットワーク:
地域に根ざした活動を続けている会社は、過去の取引や地主・業者とのつながりから、
一般広告に出す前に買主候補を紹介できることもあります。 - ✅ 物件の魅せ方がリアル:
写真撮影や紹介文の作成でも、その街に暮らす感覚がわかるため、生活者目線の伝え方が上手いのもポイントです。
▶ 地場の限界:集客や体制には差が出る
- ブランド認知が低く、問い合わせが少ないこともある
- 営業力や情報発信力は会社ごとに差が大きい
- 担当者の能力がそのまま成約力に直結するため、当たり外れがある
つまり、「地場だから安心」「大手だから安心」ではなく、“どの人がどう動いているか”が決定打になります。
▶ 売れない時こそ、会社ではなく「動き」を見る
売却活動が長引いていると、「やっぱり別の会社のほうがいいのでは?」と考えがちですが、
重要なのは「いま任せている会社が、きちんと動いているか」「戦略を組み直してくれているか」という点です。
担当者からの提案が少ない、報告がない、広告が変わらない…。
そんな場合は、一度会社の規模ではなく“実際の動き”を見直してみるのがおすすめです。
▶ 売却の“立て直し”には、第三者の目線を
当社では、現在売却中の方に向けたセカンドオピニオンサービスも行っています。
「今のままで大丈夫か不安」「他の選択肢も知りたい」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
売却活動に必要なのは、「誰に任せるか」ではなく、「誰と売っていくか」です。
あなたに合った売却方法、見つけ直しませんか?