コラム
【不動産売却】オークションにすれば高く売れる?
その認識、損しているかもしれません。
「競ってくれれば高く売れる」は本当か?
不動産を売却するとき、「オークション形式なら買主同士が競って高くなるのでは?」という声をよく聞きます。
たしかに、美術品や骨董品など、定価のない世界ではオークションは効果的です。
しかし、不動産はまったくの別物。
相場に幅(帯)はあっても、エリアや築年数、状態などである程度価格が見込める“市場性のある資産”です。
にもかかわらず、「オークション=高く売れる」という思い込みだけで進めてしまうと、むしろ損をするケースが少なくありません。
本当に大切なのは、「高く売れる売り方」よりも「あなたの物件がオークションに向いているのかどうか」を見極めることです。
閉じたオークション vs 開かれた市場
オークションと聞くと、どこか「特別な売却ルート」という印象があるかもしれません。
しかし実際には、不動産業者が囲い込んで限られた買主だけに案内する「閉ざされたオークション」になっているケースも。
- 買主が限られる
- 投資家中心で安く買いたたかれる可能性
- 売却後のトラブル(契約不適合責任など)リスクも売主が背負うことに
「実質オークション」はレインズで起きている
私たちのような不動産仲介会社が活用する「レインズ(指定流通機構)」は、開かれた市場です。
さらにSUUMO・HOME’S・at homeなどのポータルサイトにも一斉に掲載することで、多くの買主にアプローチできます。
結果として、
- 初動で多数の内見希望が殺到し
- 複数の買付申込が入り
- 条件や価格で“競り合い状態”が自然発生
という、実質オークションに近い状態が起こるのです。
形式がオークションでなくても、「競争原理」で価格が上がっていく仕組みはつくれる。
重要なのは「チャレンジ価格」と「見極め」
買主が比較検討している以上、価格設定を間違えると問合せすら来ません。
- 最初から高すぎると、新着の“鮮度”が台無しに
- 一度スルーされると、再注目されにくい
ギリギリ検討されるラインでチャレンジし、反応を見て素早く調整する。
それが、結果的に一番高く売れるための現実的な戦略です。
契約不適合責任のリスクと「開示」の重要性
「高く売れたからOK」ではありません。
売却後に発覚した不具合(売主が知らなくても)で、損害賠償や契約解除の可能性もあります。
特にリスクが高いのは:
- 水回り、基礎、シロアリ、雨漏りなどの目に見えない部分
- 住み替え後にトラブルになると精神的負担が大きい
リスク最小化のために重要なこと:
- インスペクション(建物調査)
- 設備表・告知書で「知っていることはすべて開示」
- 契約書での特約で責任を制限
オークション方式が向いているケースは?
以下のようなケースでは、オークション型の売却戦略が有効なこともあります。
- 一般流通では価格がつけづらいレアな土地や建物
- 投資家向けの収益物件
- 特殊な事情でスピード重視の売却が必要なとき
その際は、「誰に・どんな条件で・どのチャネルで知らせるか」を緻密に設計することが重要です。
まとめ:あなたに合った売却戦略を
「オークション」と聞いて夢を膨らませる気持ちはよくわかります。
しかし、それが本当にあなたにとってメリットのある方法かは慎重に見極める必要があります。
✅ レインズ+ポータルで開かれた市場をつくる
✅ 適切な価格設定とタイミングを見極める
✅ 契約リスクを最小限に抑える工夫をする
この3点を踏まえた売却が、最も高く・安全に売るための最短ルートです。
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- この物件、オークションに向いてる?
- 価格戦略として、どこまでチャレンジできる?
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