コラム

2025.07.25 売却

「マンションに購入希望のお客様がいます」というチラシは本当?その真意と注意点を解説

自宅のポストに届いた不動産会社のチラシ。
「このマンションで購入を希望されているお客様がいます」「ぜひご紹介させてください」──
そんな言葉に、ちょっと気になってしまったことはありませんか?

さらにそのチラシには、相場よりもやや高い価格が書かれていることも。

「この値段で本当に買ってくれるならお願いしようかな…」と思ってしまうのも自然なことです。

でも実は、このようなチラシには注意しておきたいポイントがあります。

今回は、「購入希望のお客様がいます」というチラシがどこまで本当なのか、
そしてこの手のチラシで失敗しないために知っておくべきことを、冷静な視点で解説します。

✅「購入希望者がいます」は、ウソではないけれど“言い方”に注意

まず大前提として、「購入希望のお客様がいる」という文言自体が完全なウソというわけではありません

実際、不動産会社には日々さまざまな買主からの希望登録があります:

  • 〇〇エリアのマンションを探している
  • △△マンションの高層階に住みたい
  • 駅徒歩5分以内で3LDK希望

ただし多くのチラシは、「あくまで該当しそうな人がいる」レベルの話で、
「●●号室を希望して今すぐ買える人が待っている」ケースは非常にまれです。

🏷 相場以上の価格が書かれている理由

チラシに「●●万円で購入希望のお客様がいます」と書かれていることもありますが、
この“相場以上の価格”には、ある意図があります。

✅ 主な狙いは「売却相談を獲得したい」ため

  • 興味を引き、「話だけでも聞いてみようかな」と思わせる
  • 売却の意思があるかを探り、媒介契約に結びつけたい

「買主がいる」というより、“売主との接点づくり”が目的になっている場合もあります。

❗注意したい3つのポイント

① 「います=すぐ買える」ではない

「お客様がいます」と聞くと、
「購入者は決まっていて、あとは私がOKすれば売れる」と感じてしまうことも。

しかし実際には:

  • ローン審査がまだ
  • 他の物件も同時に検討中
  • 希望条件と完全一致していない

📌 「います」は“検討中の方がいる”程度と考えるのが安全です。

② 書かれている価格が「成約価格」ではない

チラシにある価格は多くの場合「想定売出価格」で、
その金額で確実に売れるとは限りません。

買主の予算と一致するか、相場とのバランスを見極める必要があります。

③ そのまま専任契約を結ばないこと

「すぐ買いたい方がいるので専任で任せてください」と言われても、
すぐに契約するのは危険です。

専任媒介を結ぶと、他社からの提案を受けにくくなり
販売戦略を比較できないリスクもあります。

💬 「相談するな」とは言いません。ただ、こう活用しましょう

チラシをきっかけに相談するのは悪いことではありません。
でもその際は、以下の点を意識しておきましょう。

  • 相場の根拠を確認(成約事例を見せてもらう)
  • 他社にも査定を依頼して比較する
  • 「すぐ売れます」は慎重に見極める

✅ チラシは「きっかけ」になる。でも「判断材料」にはならない

「購入希望者がいます」というチラシは、売主の関心を引くツールです。
ただし、それをそのまま信用して判断すると、条件面で損をしてしまうことも。

大切なのは、“売主として冷静に情報を整理しておくこと”です。

📣 チラシが届いたら、まずはセカンドオピニオンを

弊社では、他社からのチラシや営業を受けた方向けに「セカンドオピニオン査定」も行っています。

  • その金額は適正か?
  • 本当にその買主がいるのか?
  • もっと広く売却できる方法はないか?
  • その条件は売主にとって不利ではないか?

「ちょっと話を聞いてみたい」だけでもOK。
判断材料が偏らないうちに、ぜひ一度ご相談ください。

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