
コラム
査定前にハウスクリーニングはすべき? 不動産売却準備の“正しい順番”とは
不動産の売却を検討し始めると、「まずは掃除をしないといけないのでは?」と感じる方が多くいらっしゃいます。
中には、「査定の前にハウスクリーニングまで済ませるべき?」と迷う方も。
ですが結論から言えば、査定前にハウスクリーニングを行う必要はありません。
むしろ、売却方針が定まる前にコストをかけすぎることで、かえって非効率になるケースもあります。
本記事では、査定前に何をすべきか、ハウスクリーニングの適切なタイミングはいつかについて、
不動産売却の流れに沿ってわかりやすく解説します。
✔ 査定とは「現状を正しく知るためのステップ」
まず大前提として、不動産会社による査定は、今の状態=“現況”を前提に行われる評価です。
たとえ家具が残っていたり、生活感が強く出ていたとしても、
不動産の価値は建物の構造や設備、敷地条件、周辺環境、法的制限などを総合的に見て判断されます。
そのため、査定の段階で室内をプロに頼んでピカピカに仕上げる必要はありません。
❌ 査定前にハウスクリーニングは不要。その理由
ハウスクリーニングは、売却活動の“仕上げ段階”に効果を発揮するものです。
査定の段階で実施しても、以下のような理由で意味が薄れてしまうことがあります。
理由1|査定価格に直接影響しないから
多少の汚れがあっても、不動産の根本的な価値には大きく関わりません。
理由2|売却方法が未定のまま費用をかけるリスク
ハウスクリーニング費用(2〜5万円程度)は、
後で「買取になった」「更地渡しになった」などの理由で無駄になる可能性があります。
理由3|クリーニングより先に確認すべきことがある
名義・測量・法的制限など、物件条件の把握のほうが先に必要な作業です。
🧼 室内が多少散らかっていても問題ありません
実際の査定では、以下のような状態でも問題なく行われています:
- 居住中で生活感のある状態
- 相続した家で、家具や荷物がそのまま残っている
- 空き家で多少ホコリや汚れがある状態
査定時に「完璧な状態」である必要はありません。
むしろ、「いまはこの状態です」と担当者に正直に伝えることが大切です。
🧭 ハウスクリーニングが必要になるのは「内見前」
ハウスクリーニングが効果を発揮するタイミングは、売却方法が決まり、個人向けに販売活動をスタートしたあとです。
目的として有効なタイミング:
- 「きれいに使われている印象」で安心感を与える
- 写真映えがよくなり、広告効果が高まる
- 生活臭やホコリでの“印象ダウン”を防ぐ
ただし、買取業者へ売却する場合や解体予定の場合は、そもそも掃除が不要なケースもあります。
📝 こんな方は、まずは掃除より「確認」を
- 売却するかどうかはまだ検討中
- 相続物件で何から始めていいかわからない
- とりあえず査定だけ受けて相場を知りたい
- 家の中に荷物が残っていて処分に時間がかかりそう
このような場合は、そのままの状態で査定を受けても問題ありません。
掃除や片づけは、売却の方向性が決まってからで十分です。
✔ まとめ:「査定前に掃除」はやらなくてOK
「査定前にハウスクリーニングは必要ですか?」という質問への答えは明確です。
▶ 必要ありません。
査定は「今の状態を正確に把握すること」が目的。
生活感があるからといって査定額が大きく下がることはありませんし、掃除したからといって大きく上がることもありません。
掃除に力を入れるのは、“売却方針が決まり、内見前になってから”でOK。
まずは無理に手をかけすぎず、現状のままでご相談いただくことをおすすめします。
📣「この状態で査定を頼んで大丈夫?」そんな時はご相談ください
弊社では、居住中・相続物件・空き家・荷物が残った状態など、
どのような状況でも、そのままの状態で査定・売却相談を承っています。
「掃除してから…」「全部片づけてから…」と思っていた方も、
“今の状態で大丈夫かどうか”を確認するところからで問題ありません。
時間も費用も無駄にせず、スムーズに売却を進めるために。
まずはお気軽にご相談ください。
整えるのは、売却の方針が決まってからでも遅くありません。