コラム

2025.01.28

不動産業者選びで知っておきたい「免許番号」とは?


不動産業者選びをする際、「免許番号」を確認することは信頼性を見極めるための重要なポイントです。免許番号は、不動産業者が宅地建物取引業を行う際に取得するもので、いわば業者の”ID”として機能します。本コラムでは、免許番号の基本的な仕組みやその見方、さらに不動産業者選びに役立てる方法を解説します。

免許番号とは?

免許番号は、不動産業者が宅地建物取引業の免許を受けた際に割り振られる番号です。この番号は、免許を出した主体や業者の歴史を示す情報が含まれており、不動産会社の信頼性を確認する重要な指標となります。

免許番号の構成

免許番号は以下のように表記されます。
例:東京都知事免許(5)12345号

  • 免許発行主体
    “東京都知事”や”国土交通大臣”などが記載されます。
    複数の都道府県に事務所を持つ場合は「国土交通大臣免許」、1つの都道府県内のみで営業する場合は「都道府県知事免許」となります。
  • カッコ内の数字(更新回数)
    免許の更新回数を示しています。
    更新は1996年以降、5年ごと(それ以前は3年ごと)に行われます。
    例えば、「(5)」は5回更新済みであることを意味し、最低25年以上営業している可能性があります。
  • 固有番号
    各業者に割り当てられる番号です。

免許番号を不動産業者選びに役立てる方法

1. 免許番号が表示されているか確認

免許番号は不動産業者の名刺、ホームページ、事務所内の掲示物などに必ず記載されています。もし記載がない場合、その業者が無許可で営業している可能性があります。このような業者は避けるべきです。

2. 更新回数を参考に業者の歴史を確認

カッコ内の数字(更新回数)は業者の歴史を表します。ただし、以下の例外に注意が必要です。

  • 国土交通大臣免許に切り替えた場合
    例えば、東京都知事免許(5)から国土交通大臣免許に変更した場合、新たに(1)からスタートします。
  • 法人化した場合
    個人事業主としての免許から法人として再登録した場合も番号はリセットされます。

したがって、更新回数が少ない=信頼性が低いと判断するのは誤りです。番号の変遷理由も含めて確認しましょう。

3. オンラインで行政処分履歴を確認

国土交通省の「建設業者・宅建業等企業情報検索システム」を利用すると、免許番号に基づいて業者の行政処分履歴を確認できます。特に、処分履歴がある業者は注意が必要です。悪質な業者と取引を避けるためには、このシステムを活用することをおすすめします。

4. 専門分野や実績もチェック

免許番号だけでなく、その業者の得意分野や実績も確認しましょう。例えば、マンション売却を希望している場合、過去に類似物件の売却実績があるかどうかは重要です。専門分野が異なる業者に依頼すると、売却活動がスムーズに進まない可能性があります。

5. 実際に訪問して雰囲気を確かめる

免許番号やオンライン情報だけでは、業者の信頼性を完全に把握することはできません。事務所を訪れて担当者と直接話をすることで、その会社の雰囲気や対応力を確認しましょう。親身になってくれる業者を見つけることが成功への鍵です。

注意点:免許番号だけで判断しない

免許番号は業者の信頼性を確認するための重要な手がかりですが、それだけで業者の良し悪しを判断することはできません。他の要素も総合的に見極める必要があります。

行政処分履歴や更新状況をチェック。
類似物件の取り扱い実績を確認。
複数業者を比較して、信頼できる会社を選ぶ。

まとめ

免許番号は不動産業者の歴史や信頼性を示す重要な情報です。不動産業者を選ぶ際には、免許番号を起点としてその業者の実績や専門性を確認し、さらに複数の業者を比較検討することが大切です。安心できる不動産会社と出会い、理想的な取引を実現してください。

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